Crush~いつも君を想う~

2-2*義理の母との対面

その日の朝8時、私は開店前の『成田屋』にきていた。

10階にある催事場へ行くと、林太郎さんはすでにきていた。

「おはようございます、林太郎さん」

「おはようございます、一果さん」

あいさつをすると、
「今日からよろしくお願いいたします」
と、林太郎さんはペコリと頭を下げた。

林太郎さんは黒の着流しを身に着けていた。

デートの時の私服姿もかっこいいけれど、和服姿は本当にかっこいい。

「一果さん、早速ですが浴衣に着替えてもらってもよろしいでしょうか?

浴衣は控え室の方に用意してありますので」

「はい、わかりました」

「控え室はあちらのトイレの奥に『従業員専用出入り口』と書いてある扉がありますので、そこに入ってください」

「はい」

林太郎さんに言われて、私はその場を後にした。
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