Crush~いつも君を想う~
気まずい、めちゃくちゃ気まずい…。

浴衣の着付けをしてもらいながら、私は心の中で呟いた。

何を話せばいいのかわからない…。

こう言う時って、何を話せば大丈夫なんだろう…?

どうすればいいのだろうかと思っていたら、
「林太郎のこと…」
と、林太郎さんのお母さんに話しかけられた。

「はい?」

「林太郎のこと、どう思っていますか?」

そう聞かれたので、
「優しい人だと思っています」
と、私は答えた。

「そう、なるほどね…」

林太郎さんのお母さんは呟くように返事をすると、キュッと帯を締めた。

「苦しくないですか?」

「はい、苦しくないです」

私が返事をすると、
「着付けはこれで終わりです」

林太郎さんのお母さんが言った。
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