Crush~いつも君を想う~
「明日には帰るんだよね?」

そう聞いてきた林太郎さんに、
「明日の夕方だけどね」
と、私は答えた。

「駅まで迎えに行ってもいい?」

「いいけど、どうしたの?」

私の質問に林太郎さんは口を閉じた。

えっ、何か変なことを聞いたか?

そう思っていたら、
「早く一果さんに会いたいから」
と、林太郎さんは言った。

「ーーッ…!」

林太郎さん、それは反則です…。

「だから、一果さんを駅まで迎えに行きたい」

もう何て言うことを言うんですか!

「わ、わかった…む、迎えにきてね…」

そう返事をした私に、
「わかった、おやすみなさい」

「おやすみなさい」

あいさつを交わして電話を切ったのだった。

「会いたいは、反則過ぎる…」

そう呟いて、紅くなっているであろう顔を両手でおおうようにして隠した。
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