八木澤くんは不器用に想う



「マジでムカつく!!
どいつもこいつもそいつの味方!?
怜央も…!!

お前いい子ちゃんぶってんじゃねぇよ!」




何故か急に柳さんが怒りだして、唖然。



さっき私をぶった時の冷静さはどこにいったんだ…?




「おーこわ。
怜央以外の前じゃ隠す気ゼロなの?」



「ムカつくから言ってんの!
マジでなんなの?
岡部もアンタも怜央も、安木安木って。
どこがいいんだよ。美人でもないくせに」



「いやぁ。君より圧倒的いい女じゃん。
顔も性格も」



「ムカつく…」




東雲くんが私を庇うように前に出る。



柳さんが右手を振り上げた、その時。




パシッと誰かがその腕を掴んだ。




< 213 / 286 >

この作品をシェア

pagetop