八木澤くんは不器用に想う
*八木澤くんは不器用に想う
「……あれは、安木のお父さん心臓止まったんじゃ…?」
「う゛…ごめんなさい」
『八木澤くんは
私の彼氏!』
『……へー…』
私の『八木澤くんは彼氏』発言に、お父さんが呆けてしまって。
衝撃のあまり、落としたカバンが足に激突して踏んだり蹴ったりな状態に。
そんなお父さんを心配した八木澤くんは、
「俺もう帰ります!」って言って、今玄関先で話しているところ。
「……ていうか、
俺の心臓にも悪い」
「え…」
「……安木が俺を好きって行動してくれるたび、
夢じゃねぇかと思ってドキッとすんだよ」