八木澤くんは不器用に想う



私の額にちゅ、とキスを落として、



照れくさそうに「じゃーな!」と言って八木澤くんは帰っていった。




「……おでこ…」




キスされちゃった…。



ぽぽぽぽ、と顔が熱くなって、はぁ〜…と大きく息を吐いた。



……夢みたいは、こっちのセリフだよ。



意地悪ばっかりだった八木澤くんが、あんなに甘くなるなんて。



『好きだよ』



その声を思い出すたび、


八木澤くんに会いたくてたまらなくなっちゃうよ。




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