八木澤くんは不器用に想う



はぁ、とため息をついてから、東雲くんは体を起こした。




「……ま、今となりに岡部さんがいるのは、
わりと心地いいかも」



「え?
イタズラしてほしいってこと?」



「そうじゃねーよバカ。
俺知ってるからね。
持ってきたGのおもちゃに自分でびびってたの」



「うわ。見られてたのか。
くそー東雲くんに弱味握られた」



「お互い様だろ」




またゴロンと芝生の上に寝転がって、


東雲くんはトントンと隣を叩いた。



それにつられて、あたしも東雲くんの隣に寝転がった。




「……やっぱり、岡部さんの隣って安心する」



「あたしもなんか、東雲くんの隣って心地良いわ」





あたしたち意外と相性いい…のかも?




*おわり

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