八木澤くんは不器用に想う



「よかったら、使ってください」



「え…」



「半分こです」




自分の割れた消しゴムを見せて、女の子はふわっと笑う。



俺はその笑顔に、一瞬で恋に落ちたんだ。




……って、わざわざ俺のために消しゴムを割ったのか!?



忘れた俺が悪いのに、初対面の俺にそんなことしてくれるなんて…




もう、女神じゃん。




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