風に揺られる幾許もない灯
結局その日は「一人になりたい」と言い、病室で泣きながら寝た。

次の日起きると、痛々しい程に泣き腫らした顔で、そんな自分を嘲笑う気力ももう無かった。

(本当に私、生きる意味が無いじゃない……っこれから何をして生きるの?私に何かをやり遂げる時間はあるの?)

それっきり、周りに悟られる位私は無感情になった。

やり遂げたい事なんて無い。

何も感じたくないと思っていると、本当に喜怒哀楽が分からなくなっていった。

気がついたら好きな事も分からなくなり、今は私の趣味や好きな食べ物すら分からない。嫌いなものも分からない。

(私って生きてるのかな?何も感じないなんて、もう人間じゃなくなってるとかじゃ…)

いっそ殺してくれたらいいのに

生きても死んでも同じなら、誰でもいいから刺し殺して

考える間も与えず。

理不尽菜理由でもいいから。

殺してよ。



ただただ生きる意味を見出だせずに呆然とする日々を送って一週間。





私の見える世界を360度変えた人に出会った。
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