素直になりたい。
.........え?


私の頭は一瞬真っ白になった。

まるでカメラのフラッシュを浴びたかのように、その衝撃の強さに圧倒された。

そして、徐々に呼び起こされる記憶...

櫻庭の言葉が脳内で再生される。



――期間限定恋人契約を結んでほしい。



「えっ?えっ、えっと、えっ。えっと、その、えっ?ど、ど、どどど、どういうこと?」


あからさまにパニックになる私を見て、またもやニタニタ不敵な笑いを浮かべる櫻庭。

本当に性悪。

なのに、

なんだろう...。

なんか、ふわふわする。

翼が生えて、

どこまでもとんで行けそうな

そんな感じがする。

なんか初めての感覚で良く分からない。


< 104 / 372 >

この作品をシェア

pagetop