素直になりたい。
「千咲ちゃんって、日下愛萌ちゃんの連絡先知ってる?」

「うん。クラス一緒になったことあるから。でも、どうして急に?」


私は強く心に決めて、顔を上げた。


「櫻庭のカノジョ役として、最後にやっておきたいことがあるの。そのためには、日下さんが必要なんだ」

「やっておきたいこと?」

「うん。実はね...」


私は今日の電話のこと、

これからやろうとしていること、

私の考えを千咲ちゃんに全て話した。


「分かった。直禾ちゃんがそう言うなら協力する。もちろん、優杜にも伝えておく」

「ありがとう、千咲ちゃん。千咲ちゃんと仲良くなれて私...本当に嬉しい」

「ワタシもだよ。直禾ちゃんと仲良くなれて良かった。明日、最高のエンディング迎えられるように頑張ろ」

「うん」


私は深く2度頷いた。

今回の長旅も

いよいよ明日で

幕が閉じる。

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