素直になりたい。
「面白そう!」

「なんか新しくって良いね!」

「天羽くんが良いっていうなら、それで行こう!」


と、クラスメートの反応も上々だったため、新解釈の白雪姫を劇にすることが決まった。

が、しかし、

そこからが大変だった。

まずは台本。

私のクラスには演劇部の人がいなかったから、書き方を元演劇部で大声自慢の体育の先生に聞きに行った。

台本担当は、表舞台が似合わない私の担当なのだけれど、書いて読んでいくうちに疑問がわいてきた。


剣術は魔術に敵わなくない?

とか、

王子との出逢いのシーンはやらなくていいの?

とか。


その都度千咲ちゃんと天羽くんに聞きながら進め、なんとか大まかな流れを決定することが出来たのが、本番までちょうど1ヶ月前。

急いで配役を決めたのだが、実行委員が主要キャストをやれば良いっていう、非協力的な女子グループがあって、仕方なく私達4人がやることになった。

白雪姫はもちろん千咲ちゃん、

悪役の継母"ガーネット"役を私、

エメラルド王子役を天羽くん、

故サファイア国王役を櫻庭

がやることになった。
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