素直になりたい。
「櫻庭...」


ステンドグラスの窓からこぼれる光。

その向こうに、あなたはいない。

私......バカだ。

ほんとにほんとにほんとに大バカだ。

今さらになって、

こんな単純な気持ちに気付くなんて。

いや、本当は

本当はとっくの昔から気付いていた。

気付いていたんだ...。

それなのに見てみぬふりして、

私なんかって思って、

本当はそんなこと、

思ってなんかなかったくせに。

バカ。

バカ。

バカっ!

バカっ!!

私の...バカ...!


拳を強く握りしめ、自分の太ももを何度も叩いた。

叩いて叩いて叩きまくって

過呼吸になりながらも

泣いて泣いて泣いて。

それでも押さえられない。

溢れてしまう、

いつまでも消えないこの想いは、

きっと、きっと......。



「櫻庭、ごめん...。私......」
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