素直になりたい。
「ねぇ、そう言えば、新大くんどこ行ったの?」
「確かに。途中からいなくなったよね」
誰かがそんなことを言い出し、皆が騒ぎ出す。
気付かないわけがないか。
「あたし、見たよ。E組の愛萌ちゃんと手繋いで会場に入ってくるの。
愛萌ちゃんって、舞台慣れしてるように見えて、実は本番前とか極度に緊張しちゃって震えが止まらなくなるらしい。
新大くんがそれ知ってて女子連れて女子トイレに駆け込んでなんとか説得したって言ってた」
「うち、片付けしてたからなんとなく分かるんだけど、最初の5分くらいは話変えて繋いだらしくて、ギリギリ間に合ったみたい」
そう、だったんだ...。
なら、良かったか。
間に合ったんだから、良かったよね。
うん、良かった。
良かったよ...。
そう自分を納得させようとしていると、千咲ちゃんにぽんっと肩を叩かれた。
「ちょっと外行こっか」
「あ、うん...」
「確かに。途中からいなくなったよね」
誰かがそんなことを言い出し、皆が騒ぎ出す。
気付かないわけがないか。
「あたし、見たよ。E組の愛萌ちゃんと手繋いで会場に入ってくるの。
愛萌ちゃんって、舞台慣れしてるように見えて、実は本番前とか極度に緊張しちゃって震えが止まらなくなるらしい。
新大くんがそれ知ってて女子連れて女子トイレに駆け込んでなんとか説得したって言ってた」
「うち、片付けしてたからなんとなく分かるんだけど、最初の5分くらいは話変えて繋いだらしくて、ギリギリ間に合ったみたい」
そう、だったんだ...。
なら、良かったか。
間に合ったんだから、良かったよね。
うん、良かった。
良かったよ...。
そう自分を納得させようとしていると、千咲ちゃんにぽんっと肩を叩かれた。
「ちょっと外行こっか」
「あ、うん...」