素直になりたい。
「ニヤニヤもするでしょ?だって、天羽くんに話しかけられたんだよ。あの天羽光星くんだよ。あぁ、もう夢みたい」

「自分がのこのこ着いてって話しかけたんだろうが。何いってんだよ、バカ」

「ひど。朝からバカ呼ばわり?ほんと、櫻庭は性悪だよね。こんなやつのどこが良いのか、私にはさっぱり」

「さっきからうるさい。それよりこれいらないわけ?」


目の前にちらつかされるペットボトル。

ほんと、意地悪。

普通に渡しなさいよ。


「私の分もあるんでしょ?なら、ください」

「ってか、鷲尾の分しかない」

「えっ?」

「俺そんな声出してないから、喉乾いてないし」

「そ、そう。なら、遠慮なく...」


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