素直になりたい。
ふと、窓の外を眺める。

絵の具の水色よりも爽やかで

青色よりも繊細な色が

幾重にも大空のキャンバスに重なっている。

そこを泳いでいく2羽の鳥たち。

時に穏やかで、時に不機嫌な春風が鳥を急かす。

早く太陽に向かって羽を大きく羽ばたかせよ、と。

私にも羽はあるかな?

あるなら、飛んでいきたい、かも...。

ちょっと自信ないけど。

この胸の高鳴りはきっと本物だから。

飛べないなら、ひとまず見つめてみよう。

目を反らさずに

出逢ったばかりの

眩しすぎる太陽を。
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