素直になりたい。
「ごめん。強がってたの、俺だった」

「櫻庭、どうしたの?どうしてない...」

「カッコ悪。俺、やっぱすっげーカッコ悪い。ごめん...帰る」


櫻庭が歩き出す。

何、その歩き方...。

ほんと、

ほんとほんと、

ほんっとぉに、

カッコ悪い。

あんなに堂々として

いっつもクラスの真ん中にいて

ニコニコ笑ってるくせに、

なんでこういう時だけ、

私の前で、

そんな顔するかな?

もうこれ以上、

私を困らせないでよ。

これ以上、

教えないでよ。

櫻庭の陰なんて、

見たくないんだよ。

なのに、なんで...。

なんで...?

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