i -アイ-
黙り込んで眉間に皺を寄せる蓮。
ネクタイを引っ張り耳元で話す。
「学校ではただの一般人の久遠藍人だから。」
ネクタイを離してニッと笑ってみせると、何故か蓮はバッと顔を逸らし離れていってしまう。
……えー
「仲直り失敗かな?」
「俺に聞くか?知らねえよ」
滝谷も怪訝な顔をする。
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スポーツフェスタ2日目は軽い運動会みたいな感じ。
と言いつつ、あたしは屋上から見ている。
「意外と楽しそう」
「結構企画練ってるからなー」
「そうなんだ?」
「ん、なあ?優介」
「うん、イベントを企画するの好きな人達が毎年実行委員に集まってくれて助かってる」
優介さんは至って元気そう。良かった。
若干1名腑に落ちない様子の方がいるけど、とりあえず話を進めよう。
「じゃ、全員集まってもらったので本題に入りますね」
ピリつく雰囲気の中一つ一つ言葉を選ぶ。
「このまま行くとREIGNは潰されます」
優しくという意味ではないよ。
「蓮と優介さん、どちらも本気で潰す気で相手は来ています。けどイレギュラーである俺が現れて、更に相手は計画を練ってくることでしょう。まあ手っ取り早いのは俺とREIGNのメンバーを引き離すことでしょうけど、俺が5人全員の護衛をするのは現実的じゃない。それに、皆さんのレベルも俺は知らない。そこで、こうしましょう」