i -アイ-






怒りから肩で息をする司さん。



「藍、煽ってやるな」


三國の言葉に、ふう、と息をつく。


「司さん、今俺の事殴ったのは別に謝らなくて良いですからね。会話の一部なので」


ハハッと笑うと司さんは、1人で屋上を出ていこうとする。


だから、あたしは三國に視線を移す。


三國は黙って司さんを追っていく。



「暁さん、学校にも何人か関係者がいる。多分だけど、1人は確実なんだ。だから、学校内でも出来るだけ誰かと行動するか優介さんと行動してください。外より危険じゃないけど。何か気になることがあった場合、小さいことでも教えてくれると助かります。俺の正体に気づいてる人が1人だけいます。その人が主犯かも知れません。」



少し震える自分の手をブラブラと振る。



「厳重注意ってところで、よろしくお願いします。」




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