i -アイ-




寝息を立て始めたくらいで、あたしは適当に布団をかけてる幹城にちゃんと布団を掛けてあげて頭を撫でた。



「許してあげる」



あたし以外を傷つけるのは、許さないけどね?



すると、腕を掴まれて引き込まれる。

抱き寄せて


「許さなくていい」


そう低く呟いた。


深い傷を負っている人に、必要じゃない傷を負わせたくない。


「内緒だよ」


そう呟けば、幹城の抱きしめる腕の力が強まった。



朝と言いつつ、昼頃まで寝てて、学校の近くまで送ってもらった。


じゃあな、とだけ。


とんだ休日だった。


歩いて家まで帰り、スマホに入った連絡を確認する。


駅前で騒いだから、結構心配の連絡が来てる。



『椎名茉結 : 大丈夫!?ごめんなさい』



椎名さんからは長文の連絡が来ていた。

電話も数十件。


碧さんと椎名さんの父親が面識があるのは、最近調べて知った。

そこから椎名さんに碧さんが協力を求めたんだと読んではいた。


まあ途中で碧さんと会うようになったから、碧さんは幹城に投げたんだろうけど。



『久遠藍人 : 大丈夫だよ。もう心配しないで』


REIGNの皆からも連絡があったけど、三國に無事だと皆に伝えてと話したからとりあえず大丈夫。




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