i -アイ-
「きゃーーー!!!!」
え?あたしのスーパープレイに反応するには、遅すぎない?
その声の先を見て、あたしは固まった。
というか、あたし以外も固まった。
「蓮、本当に体育館にいるの?」
落ち着いた声色の生徒会長さん。
「うわぁーバスケかぁ!いいな!」
わんぱくな緑髪のNo.2。
「で?どれ」
ダルそうにゆっくり周りを見渡す銀髪。
体育館にぞろぞろと入ってきて会話をしているのは、
「REIGN様だー!!!!!」
しかも、勢揃い。
「あれです。……久遠藍人」
佐伯の言葉に耳を疑った。
あたしを指差し、確かに名前を言った。
「……え?俺?」
「おいおいおい、久遠、お前何したんだよ」
耳元で囁く旭は、ガシッとあたしの肩を掴む。
「怖いもの知らずの藍人でもこれはビビるだろ」
滝谷もあたしの耳元で囁く。
ビビる、か。
いきなりは、さすがにビビるかな。
もうちょっと時間を置いて対面したかったけれど、まあいいか。
「久遠、藍人?聞いたことねえ名前だな」
そう最初に佐伯の言葉に答えたのは、銀髪の碓氷司(うすいつかさ)。
うん、初めて見た顔だから、多分そう。
まあ、それはいいとして、
「ふーん。……初めまして、久遠藍人くん」