i -アイ-
「俺のどこからどこまでが嘘か、皆には分かる?今日、銃声を聞いたの忘れたの?」
耳鳴りがする。
確かに、あれは銃声で、あの銃声のあと、宍戸という男の笑い声は絶えた。
「俺たちに負けた、勝つ見込みがない、それよりも宍戸のやる気を俺が削いだ。
用無しになったんだ、宍戸は。
だから、消されたんだよ。
俺の出現によって宍戸の生死が決まったんだ。
この意味が分かるか?
生きてえならそれらしくしろ。生きるか死ぬかはてめえ次第だ。
i の口癖。知ってるか」
何度もぶん殴られた気分だ。
こいつは確実に、俺らとは違う世界を生きてる。
「俺はお互いの利のために動く。皆の親との繋がりは俺の利。REIGNを守れるのが皆の利。俺はもうREIGNで必要なものはない。だから、皆を守る必要もない。
俺のことを知ったのは、それは俺の不注意だから今回は目を瞑ろう。
三國、お前が俺をREIGNに入れたのはREIGNの力を増幅させるためだ。REIGNのためにならないのならいらないよな?
承諾、してくれるよな」
三國が拳を握る。
御庄藍の前まで歩き、
パンッ
頬を叩いた。