i -アイ-
Lv8
守り方
「REIGN、辞めたんだって?」
あたしを後ろから抱きしめて眠る体勢に入る碧さん。
「ええ」
「なぜ?」
「俺のREIGNでの目的は果たしたので、あとはいる意味がないんです」
「へえ」
碧の声にあたしは起き上がる。
「俺、帰りましょうか」
暗闇に目が慣れた頃、碧さんも起き上がる。
「どうして?」
「REIGNにいない俺は、碧さんにとって必要ですか?」
そうあたしが言えば、碧さんはあたしを見てふわっと抱きしめた。
「REIGNを辞めて、次はどこへ行くんだい」
「……どこだと、思います?」
「君の行動原理をいつか教えて欲しいものだ。」
碧さんはあたしから離れて、あたしの後頭部に手を置く。
「じゃあ、一つだけ教えます」
「ん?」
柔らかく首を傾げる碧さん。
「次は、鬼龍組若頭の元へ来ようと思っていました」
ニッと笑うと、肩を押された。
トサッとあたしは仰向けに倒され、あたしの顔の横に手を置く碧さん。
「残念ながら、名雲碧さんの元へではありませんが」
鬼龍組若頭の元へ i として。