i -アイ-




心底ドン引いた顔であたしを見る滝谷が、ふとあたしの隣に目を向けて顔を青くする。


隣を見れば三國が睨んでる。


なんだこの駄々っ子は。


三國の目を片手で隠す。



「んじゃ、蓮と着替えてくっから待ってて」



「あ、いや、先輩たちと回んじゃねえの?」



「あー、蓮。蓮は皆と回る?」



コクンと頷く蓮。
可愛いな。



「んじゃ、俺だけ「お前も来い」」


暁がそう呟く。



「俺、旭たち居るし、大丈夫だぞ」



「……そう。了解。ありがと滝谷」



滝谷がこれ以上三國と暁に睨まれ続けるのはさすがに可哀想だしな。


……でも、REIGNの皆といるのはなぁ。


クラスを他の子達に任せて、蓮とあたしは着替える。


メイクを綺麗に取って教室を出る。



「ウィッグ結構暑かったな」


「ああ」



あたしはストレートだったからまだいいけど、蓮のはふわふわだったし暑かったと思う。


ザワつく廊下で見物客の集まるREIGNの所へ行く。



「お待たせしました〜」



蓮と三國と司さんが前を歩く。


後ろを優介さんあたし暁で歩く。



「優介さん、大丈夫です?」


そう声をかけると、キョトンとする優介さん。



< 351 / 457 >

この作品をシェア

pagetop