i -アイ-
「どれだけ頭がキレたとて、それがいいとは限らないと思いますよ?正常なペースを保つペースメーカーが優介さんなんだと思います。鋭い直感を持つリーダーの暁、キレるブレーンでムードメーカーの三國、視野の広いゲームメーカーの司さん、石橋を叩いて渡るペースメーカーの優介さん。猪突猛進のフラッグシップである蓮。」
素晴らしいチームワークじゃないか。
「5人でREIGN。5人だから輝ける。優介さんは結構ネガティブだからいつか伝えたかったんです。あたし、救われたんです。優介さんに、君はいらないよって言ってもらえて」
5人が全員あたしを見る。
「あたしは、5人が嫌いなわけじゃないから。不利益な存在だからいらない。そう言ってもらえて救われました。嫌いだからいらないじゃなくて、その理由なんだよって改めて言ってもらえたみたいで」
改めて、念を押させてもらう。
「これからも5人でREIGNっていう存在を輝かせて行って欲しい。この先のREIGNを楽しみにしています。……もうあたしのところには来ないで」
ニコッと笑って、屋上の出口に向かう。
屋上はあたしたち以外誰も人がいない。
ここなら安心。
だからここに来た。
碧さんにも聞かれてない場所。