i -アイ-
ふふん、と鼻で笑って京馬を見れば、横目で俺を見て京馬は座る。
「あいつは守りたいもんに触れられなきゃただのガキだ。」
「はは、お前はそのガキにぶっ飛ばされたんだっけ」
有栖川が笑う。
京馬は、苦虫を噛み潰したような顔をして
「あいつは桁違いですよ。センスと踏んでる場数が俺とは比べものになりません」
「オールマイティが取り柄なお前が、あいつを認めてるってのか」
京馬は力も頭脳も持ち合わせたオールマイティ。
ここにいる幹部は、何かが秀でている人間だから京馬は珍しい。
幹部相手でも京馬とタイマンは策を練らなければまず勝つ見込みはない。
まず俺は、武器の知識が長けてる。
言うなれば武器オタク。
戦う相手に合わせてベストな武器を選ぶことが出来て、入手も得意。
もちろん、射撃も得意。
けれど京馬とタイマンなら、怪我をさせることが出来ても、致命傷は与えられずに俺が負けるだろう。
次に岸。
この人は単純に馬鹿力ってとこ。
握力は90近くある。
腕力を始め筋力が40代なのにうちではトップ。
捕まえられたら終わり。
けど、京馬を捕まえられるかは危うい。