i -アイ-
そして南。
この人は相手をどんなやり方をしてでも潰そうとする。
完全なる頭脳派。
金を作るのも得意で、人の精神面を操り自分の手が汚れないように敵を苦しめる。
そして何よりも、先を読んで行動する人間。
京馬とは喧嘩になったら負ける。京馬はメンタルも強いから。
そして有栖川。
この人は薬に詳しく、喧嘩はスピードタイプ。
「喧嘩はもちろん、知識量、情報量がえげつない。俺が認める以前に、碧さんが認めてるからあいつはここ居られるんでしょう」
「認めていると言うより、認めざるおえないって感じだな」
京馬の言葉に岸が続ける。
「怖いなぁ。俺たちのこと、どこまで知ってるんだろうね。それ以前に何が目的なんだろうね」
パンッ
俺の言葉を聞いて直ぐに手を合わせた有栖川。
「たかが高校生、されど高校生。……どこまでも久遠藍人は、御庄榛人に似てるんだな。……気に食わねえ」
席を立ち、部屋を出ていく有栖川。
「有栖川は高校時代の御庄榛人を知ってるんだな」
岸が興味を示す。
「確か、碧さんよりも早く御庄榛人に出会っていたはずですよ」
「え、そうなんです?初知りです。」