i -アイ-
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「榛人ぉ、今日の放課後どぉするー?」
「あー今日の放課後かー」
教室でも廊下でもどこでも、榛人の周りには女がいる。
「碧〜今日放課後ラーメン食い行かね?」
ガッと俺の首に腕を回す榛人。
「は?」
「ねえ榛人、あたしが先誘ったんじゃん」
そう言って俺を睨む女。
確かどっかの令嬢。
そこそこ顔はいい。
そんな女が、こんな秀才枠の男に負けるのは屈辱だろう。
「あ?俺がしたいことをすることの何が悪いの?」
真っ直ぐな目で女を見る。女はぐうの音も出ない。
「な、碧、ここがいいと思うんだけどさ」
「テスト近いし、勉強するから無理」
俺の返答にキョトンとする榛人。
「勉強なんか、授業中にしてればいいだろ」
御庄榛人は、家良し顔良しスタイル良し、プラスして全国模試トップの秀才。
榛人を馬鹿呼ばわりするのは、
「聞いてくれよ。碧が、勉強するからって俺とのラーメン断るんだよ。意味わかんねぇ」
「馬鹿かお前」
REIGNの人間ぐらいだ。
「あぁ?てめえ、亮」
「テスト前っつーのは普通は勉強するもんなんだよ。テスト前日に女と遊んでるようなやつはお前ぐらいなんだよ」
はぁ、とため息をついてたまり場で教科書を読む亮。