i -アイ-
幹城京馬。
この人を調べて、少し興味が湧いた。
もし、出会って話をしたら、合う気がした。
「そうか。」
クッと動脈を締め、落とす。
落ちた幹城の頭を傍にあったブロックに乗せてやる。
幹城の胸ポケットに自分の連絡先を入れ、立ち上がる。
あの人は使える人間だ。
今後、いい関係を築けたらいいなぁ。
金髪の男の元へ歩き、仰向けにしてやる。
頬をペチペチと軽く叩くと、腫れ上がった瞼を微かに開けた。
「生きてるかー」
「ぎり、ぎり」
肋が何本かいってるのか、息がしづらそうだな。
「あん、たの喧嘩……きれ、い」
そう言って、ふわっと笑う金髪。
純粋に嬉しかった。けど、アホみたいにそれを表には出せない。
「てーれーるー。今度は変な人には着いていっちゃダメだぞ僕。お前がREIGNだとしてもな」
頭を撫でてやり、立ち上がる。
「な、あ。」
「ん?」
「あんた、なにもの……なんだ?」
何者、か。
「強いて言うなら、強くなりたい人、かな?じゃ、お前のお迎えが近づいてきてるから俺は帰る。お大事に」
「っ、あ、い……俺の名前は……」
「佐伯蓮、だろ?応援してるぞー」