i -アイ-




ま、ナイフとか銃とかはさすがにダメだけど。

今はナイフや銃だけじゃなく、凶器となるものをヤクザが持っていれば、何かにかこつけて警察はパクることが出来てしまう。



「こんなに大勢いて、大丈夫そうなの?」



碧さんが心配のしの字もない声色で呟く。



「暁は俺よりパワーがあって、勘が鋭い。センスの塊って感じですかね。スタミナは俺と同じ。まあスピードは俺ですけど」



「さすが、元仲間だと饒舌だね」



「親近感からこんなに話していると思ってます?俺は、i ですよ?情報のひとつですよ」



ため息をついて、肘掛に座る。



「じゃあ、橘三國は?」



「三國はREIGNのブレーンです。フォーメーションや他のメンバーの状態を把握しながら、自分の攻め方を考えて出来るだけ効率良くダメージを最小にして喧嘩を終わらせるタイプです。喧嘩自体は確実にパワータイプ。スタミナもかなりありますが、コンパクトさには欠けるので隙が暁に比べれば多いです」



「へえ」



ふっ、と微笑む碧さん。



「碓氷司はスピードタイプで人間の急所や構造を把握していて、少ない攻撃で倒す。俺と似ているタイプですね。」



「藍人と比べて、何が足りないの?」



「力も俺よりはありますからね、足りないものといえば、冷酷さですかね」



「は?あいつが、優しいとでも」



幹城がつっこむ。



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