i -アイ-
殺気を体から全力で出す。
情けない声で謝る面々。
声をあげられるやつはいいけど、震え出すやつも居て。
「藍人、怒りすぎだ」
そんなあたしに声を掛けられる碧さんは、やっぱり本物で。
スバンッ、と壁に鉄パイプを投げつけて
「よろしくお願いしますね」
頭を下げる。
「そんな激励しちまったら、REIGNのヤツら死ぬぞ」
「ああ、それは大変だ。あのー、殺さない程度でお願いしますねー。喋れるくらいにはしておいて下さーい」
幹城に言われて付け足す。
蓮と優介さんはちょっと心配だな。
それから数十分後、その心配は無用だと気付いた。
「おおー片付いた」
蓮は疲れで立っていられず、倒れて息をしているが、やられては居ないらしい。
優介さんも座り込んでいる。
司さんは片腕をダランと下ろしていることから、怪我をしたらしいがもう片方の手で前髪をかきあげ笑ってる。
三國と暁は至ってスポーツ後、と言った感じだ。
暁が蓮と優介さんのもとへ行き、手を貸して立ち上がらせる。
「終わったけど」
暁が一言呟く。
あたしを見て。
思わず、ふっと笑ってしまう。
「かぁっこいー」
「茶化すな」