愛の深さに溺れる
「よかったら映画の後ご飯でもどうですか?」
「え?」
これは今までになかった展開。
彼から何かに誘われるなんて初めてで、これは予想していなかった。
「この映画のお話やそれ以外のお話もしてみたいんです」
ダメですか?と首を傾げるその顔は狡いと思う。
イケメンにやらせると悩殺ものだ。
「いいですよ」
実はついこの間彼のことが気になってから、私も話してみたいと思っていたところだった。
タイミングがいいというか。
「よかった」
彼はホッとしたように、嬉しそうな顔をした。