愛の深さに溺れる
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「んー、終わったぁ…」
定時に仕事を終えて朝から働いた体をうんと伸ばす。
「海老塚さんお疲れ様」
「あ、安田さんお疲れ様です」
荷物をまとめて帰ろうとしていた時、同期の安田さんに声を掛けられ振り向いた。
私より頭1つぶん背の高い彼を見上げ、挨拶する___が、これだけで終わらないと私は知っている。
ここからどう振り切って帰るかが大変なのだ。
「今日の書類大丈夫だった?課長に何か言われたりされたりしなかった?」