青春の花は素顔に咲く
(昔から、参観日なんか来なかったのが普通だったなあ)

 割り切るようにはしても、小さなころはさみしかったっけ。
 会いたいと枕を濡らした日もあった。

 だけど気づけばわがままは言えなくなる年齢まで来た。

「ふぅ。次はワーク作って自分の文もやらないと」
「休まなくていいのかい? 芽以ちゃん」
「時間が足りないから、頑張らないとね?」

 白銀だって頑張ってるんだから、と思うと疲れもとれる気がして。
 泣いてたかもしれないことは気になるけど。

 あたしに出来ることは、勉強のサポートだから。
 できることで、白銀を支えていくんだ。

(本当は白銀を全部知りたいけど、そんなのわがままだから)
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