青春の花は素顔に咲く


 あれから。生徒会長は頻繁にあたし達に勉強を教えてくれていた。

「生徒会長、仕事は大丈夫なんですか? 最近学校ばかりで。体も弱いんじゃ」
「何言ってんの芽以ちゃん。ボク体が弱くなんかないよ」
「へ? でも」
「嘘も方便ってやつ。その設定のほうが自然に休めるし。休んでも目立たないほうがいいから、そういう設定にしてるだけ」
「設定って……」

(器用な人だなぁ生徒会長は)

 頭の回転が速い感じがすごいする。
 さすが生徒会長ができるだけはある。

 普通の人じゃないなあ。
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