風鈴が鳴る頃に
 学校から帰ったらすぐに

畳の上に大の字になった

ひんやりとした畳の感触が背中に伝わる


      ブーー

ポケットが震えた
手早くスマホを開く

隼人:そっちの生活はどうだ?
   田舎の風景でも送ってくれよ笑笑

おいおい、田舎生活を煽るなよ
と思いつつ口角は上がっていた


スマホだけを握り
夕方になってもまだ暑さが残る外へ出る


「田舎な風景、、」

どうせ送るなら
とびきりの田舎画像を送ってやろう



   あっちに行ってみるか
裏道を進んだ
道が悪い

やっと大きな通りに出たと思ったら

そこは
通学路の途中にある赤い鳥居の前だった







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