物事は計画的に。

本が大好きな椿。
僕は今まで何度君が夢中になっている本に嫉妬したことか。
そんな事を知ったら君は僕を嫌いになるーー?
図書館が何もよりも憩の場だと思っている椿からそれを取り上げるなんて出来ない。
さて、どうするかな……

「じょ、条件とは……?
 一体なんでしょうか?」

条件が相当気になるらしい。
まだはっきり決まってないが厳しい課題にしないと鈍感な椿には意味をなさないよな。
まぁ、本音は今すぐにでも辞めさせたいがそんな無責任な事を椿にやらせることなんて出来ない。

「あはは!!
 そんなびくびくしなくても大丈夫だよ。
 それともやっぱり疚しい事でもあるのか?」

「やっ、疚しい事なんてありませんから!!
 だって私は……!?」

は、?
私はなに、?

「ん?」

この次に発せられる言葉に緊張感を感じる。

「……だって、わたしは岳さんの事がすきだから
ら……」


!?
「はぁ……
 やっと椿は僕の事を……」
 

『わたしは岳さんが好きだから』ーーーーー。


頭の中で何度もこだまするーーー。


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