物事は計画的に。


「やったぁー嬉しいです!!
 いつからお休みに入るか分かったら教えて下さい。」

「分かった。
 僕の実家と椿の実家には僕から連絡するから、椿はゆっくり休むように。
 まだ、図書館のパートだって辞めてないわけだし。
 分かったか?」


「はい。
 ずいぶん、久しぶりになっちゃいましたね。 岳さんの家に植えたミカンの木、覚えてますか?
 今年はどれくらい実がなるか楽しみだなあ~」

「そうだな。良い思い出だ。
 なあ椿、家族三人になったらまた新しく植えよう。」


日本へ帰国後、しばらくは官舎に住んでいたが単身赴任をきっかけに家を建てた。
庭が殺風景だから何か植えたいと言っていた母が椿に何が良いか聞いたら、「ミカンの木が良い」と答えた幼き頃の妻。



引っ越したとはいえ同じ市内だから住まい以外の変化は無かったが。


元々、市外への引っ越しは僕が反対したのは言わずもがな。ということで。



僕と椿は一人っ子。
兄弟や姉妹がいたら、妊娠中や産後の育児も頼る人、相談出来る人がいただろうが。
僕たちにはそれぞれの両親だけだから。
遠慮する事なく協力しあおう。




第三関門突破ってところかな。


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