物事は計画的に。


「しょっ、しょうがないじゃないですか!
 学生の頃はそういうのに余り興味のない学生だったんです。
 学校でも放課後でも休日でも本に囲まれていた方が落ち着くから図書館ばかり通ってましたから。」

「まあ、僕にとってはその生活で万々歳ってところだが。
 椿。疲れたろ?
 夕飯は赤飯があるし僕がおかずは用意するから、ソファーでもベッドでも良いからそらそろ横になれ。
 お腹の子も疲れただろうから。な?」

恋愛経験が乏しい事を突っ込まれ言い訳を捲し立ててしまった。
『僕にとっては万々歳』
ってどういう意味だろう?



「はい。
 お言葉に甘えて横になります。
 ベッドだとなんだか寂しい気持ちになるので、ソファーにします。」

「分かった。
 掛け布団何でもいいか?
 持ってくるよ。」

岳さんがどんどん優しくなってきたから、私はどんどん甘えん坊になっているな。
ソファーに座り、テレビのリモコンを持つ。

ここは一つ、素直に甘えておこう。


「ありがとうございます。
 薄い方の毛布が良いです。」

「理解~」


誠と何があったのか分からないけど、お手洗いから戻ってから二人の雰囲気が凄く良くなってた気がする。


岳さんにも誠の良さが伝わって嬉しいなと思う。

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