物事は計画的に。

クンクン…クンクン…
何だかとってもーーーー。
美味しそうな匂いに起こされるーーーー。


ソファーで録り溜めていたドラマをみていたらいつの間にか寝てしまっていた。
それにしても良い香り~



「おはよう。良く寝たね。
 椿、お腹の空き具合はどうだ?」


「!?おはよう、ございます。
 久しぶりのショッピングで疲れてたのかぐっすりしちゃいました。
 凄くいい匂いに誘われて起きました。」


岳さんは何処から声がするのかとキョロキョロと室内を見渡したらキッチンからパタパタと急いでソファーに来てくれた。


「そろそろ、起こそうかと思っていたんだ。
 ナイスタイミングだな。」

昔を思い出す懐かしいはにかんだ笑顔に胸がキュンとした。
夕食の準備をしてくれた彼の左手の絆創膏が愛おしく感じる。
本当に優しい人。
私にはもったいないほどの素敵な人。


「…ありがとう」と小さく呟きそっと左手を撫でる。
それに気付いた彼は「どういたしまして」と小さく呟きそっとキスを落とすーーーー。

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