物事は計画的に。

しかし、私をファンタジーの世界にはそう簡単には行かせてくれる気のない母はまだ続く。
仕方ないと思い、鞄に入ってる文庫本はやめてペットボトルのドリンクを飲むことにする。


「椿?聞いてるの?
 子どもの頃からの課題なのよね。
 人の話を最初から最後まで聞くこと。
 ママは椿が岳ちゃんに内緒で変な行動してないか心配なんだけど。」

ゴホッゴホッ
「な!ママ、変なこと言わないでよ!
 むせちゃったじゃん!!」

「何、むせてるのよ。  
 そういうところが怪しいんだから。
 ママは本当に心配なの。
 椿が岳ちゃんに迷惑掛けてる内容がどういったものなのか。」

ちょっと待って。
何故に迷惑掛けてる前提の話なのよ!
帰省ってこんなにヒヤヒヤする行事だったっけ?
久しぶりの地元で楽しみだなあ。とか母の手料理を食べるの楽しみだなあ。とかってバカンスを楽しむ的な?そんな気持ちじゃないの……?

とにかく、ママやめてよ。
お腹の赤ちゃんが聞いてますので。。
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