物事は計画的に。
確かに、いろはが生まれてから色んな感情を知った。
表情も豊かになったと親からも言われたのを思い出す。

椿に対しても素直に伝えようと思うし、椿の気持ちを理解しようと以前より考えるようになった。

将来のことはまだ、考えたくない話題もあるが僕たちのペースで進んで行こう。


「いろは、お腹いっぱいになったかな?」
と縦抱きにし、背中をトントンしてゲップを誘う。

うん。
お嫁さんにはそう簡単にはあげないよ。  

「岳さん、ゲップ出来たので抱っこして下さい。」

既に気持ち良く眠り始めている娘を抱っこする。
うん。
絶対にお嫁さんにはあげられないな。

洋服を整えている椿の顎を掴んで、いつの日かの誓いのキスをもう一度する。

びっくりして、逃げようとする妻に今度は濃厚のキスをプレゼントする。


「椿。真っ赤。
 桜井たちも待ってる事だし、そろそろリビングに戻ろうか。」

「岳さんのせいなのに!」

立ち上がりリビングへ向かおうと寝室のドアを開けようとした刹那ーーーー。

腕を掴まれ振り向くと、つま先立ちの椿にキスをされたーーーー。


ああ、君と娘は僕から一生離してなんてあげられない。



君にあと何度、僕は恋に落ちるのだろう?






「さあ、そろそろ夕飯を食べよう。」







end
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