物事は計画的に。


写真を見て、懐かしい日を思い出したーーーー



僕たちが出会ったのは椿が赤ちゃんの時。
両親の友人が出産したとの事でお祝いを渡しに行った時。
僕は10歳だった。


初めましての挨拶が固まってしまう程、可愛くて天使だと思った。
よくある話だが。


その後は両親は年に数度、椿に会うことがあったらしいが、僕は高校の時以来は大学受験、就職試験があり忙しくなってしまい会うことがなくなってしまった。


ただし、椿を忘れたことは一度もない。



そんな折、椿の父親に職場で会いどうにか初恋を実らせたいと半ば強引に結婚までありつけた。
正直、久しぶりに会って食事程度に考えていたお義父さんには申し訳ないが。



付き合うとか、それ以前にもっと拗れるとかしたくない思いが勝ってこの様な結論にいたったわけだが。



様々な選択肢を考えてみたが、このやり方が一番良いと判断した。
取られる前にがっちり押さえておきたい性分というか、同期からは凄まじい独占欲だと若干引かれてしまった。



まさか、僕に内緒で働くなんて一ミリ足りとも想像していなかった。
椿はいつも僕の考える事の斜め上をいくーーー



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