物事は計画的に。

頭の良い君ならこれで理解できるだろう。
仕事上、これからも関わることがあるからお互い気まずくならないよう言葉を選んだつもりだ。
椿が気になるんだ。
そろそろ解放してくれないか?


「だったら先にそう言いなさいよ!!
 この鈍感!!
 それでも奧さまとやらに会うまでは認めないから!!」

「それについては、申し訳なかった。
 君なら君だけを思ってくれる人が直ぐにみつかるんじゃないのか?
 同期の中でも君は人気者だと聞くぞ。
 ただ、僕の許可なしに妻に接触しようとしたり妻を怯えさせる行動、言動はしないでくれ。

 悪いが待ち合わせをしている。
 道に迷ってないか心配なんだ。
 先に出勤してくれ。」


「宮下君のそういう思わせ振りな態度や言動も私の許可なしにこれからは謹んでくれる?」

やはり、賢い君は理解してくれた。
ありがとう。
君の忠告は守ることにする。


一悶着終えて、いい加減遅すぎる椿にメッセージを送るとすぐさま着信が鳴った。
「遅い!
 椿、いまどこにいる?」
『もしもし、岳さんお待たせして、すみません。
 駅に着いたのですぐにお届けします!』



無事と分かり、安心した。


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