昨日までを愛せますように。
「いいよ。アンタとは気が合いそうだから、また飲みに行こう」

「……うん、また、そのうち」

自分でも不思議なのだが、律斗さんと一緒に居ると心地が良い。

出会いが出会いだっただけに最初は嫌悪感があったが、話していくうちにわだかまりが溶けて行った。

美優に続いて、心を開きやすい人だ。

しかし、居酒屋に入ってから、律斗さんは美優達の話はしなかったし、自分から聞く勇気もなかったので、二人についての情報は何も得られなかったままだった。

今では美優の事を信頼しているから、余計な詮索などしたくない。

それに、律斗さんに惹かれている自分も居て……、美優の旦那さんではなくて、本当に良かったと心から思っていたのだった─────……
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