昨日までを愛せますように。
美優と一緒にホームセンターなどを見回っていたら、私もコタツテーブルが欲しくなった。

コタツ掛けは水色をベースとした雪の結晶柄の物を購入し、美優とお揃い。

私がこんな可愛い柄を使うなんて……、と初めは思ったが、気分は向上し、わくわくしていて届く日が楽しみになった。

家族が居る美優は大きめで、私は一人がけを購入し、送り先の住所などを記入して手続きを済ませる。

「香奈ちゃん、付き合ってくれてありがと。香奈ちゃんとお揃いのこたつテーブル、大切に使うね」

お店を出た後、高揚したテンションのままに美優に話かけた。

人通りが多い歩道で、二人で笑顔を振りまく。

「私も大切に使うよ。私じゃモノトーンのコタツ掛けになっちゃうから、美優に選んで貰えて良かったよ」

「香奈ちゃん……、生活色を明るい色にするとね、気分も明るくなるよ。だから、私は明るい色にするようにしてるの」

「そうだね……、私も少しずつ取り入れてみるよ」

「特に白は……、心が洗われるような気がする。自分自身の心が純新無垢になったみたいな…気さえする」

美優は空を見上げながら言った。

そんな時、空からはハラハラと雪が舞ってきた。
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