王女ちゃんの執事3『き・eye』男の娘、はじめます。
「町田もかわいいよねぇ。加藤さんに偽カノジョは許しても、本当の女の子はいやだなんてぇ。けど、これっきりにしときなよぉ。こんなにかわいい子、外に出したらダメ。男はバカなんだから…、傷つけられちゃうよ」
バカな男に身体も心も傷つけられた五十嵐に、こうもしんみり言われれば、女最強説も撤回しないとな、と思わないでもないが。
「…………」「…………」「…………」
五十嵐の醸したしんみり気分にやられて、言葉をなくした3人のなかで一番かわいそうなのは誰かなんて、おれに決まってる。
今や性格はともかく、外見はどストライクな女と弟にゲイだと思われているおれ。
「困ったお兄ちゃんたちだねぇ」五十嵐が苦笑して、くりくりと虎の髪をなでる。
「そんじゃ、とんちゃん。もっとかわいくなっちゃぉか」
五十嵐がピンク色の小瓶を小さなポーチから取り出して。
光にかざされたそれがキラキラと輝くと、虎がほぅっとため息をつく。
ふと思い出したのは足立のピンクのマイバッグ。
「…………」
うん。なんでそんなものを選ぶのかは正直さっぱりわからない。
でも、ソレのかわいさはわからなくても、それを持った女のかわいらしさならわかるんだよなぁ。
なぜだ?
バカな男に身体も心も傷つけられた五十嵐に、こうもしんみり言われれば、女最強説も撤回しないとな、と思わないでもないが。
「…………」「…………」「…………」
五十嵐の醸したしんみり気分にやられて、言葉をなくした3人のなかで一番かわいそうなのは誰かなんて、おれに決まってる。
今や性格はともかく、外見はどストライクな女と弟にゲイだと思われているおれ。
「困ったお兄ちゃんたちだねぇ」五十嵐が苦笑して、くりくりと虎の髪をなでる。
「そんじゃ、とんちゃん。もっとかわいくなっちゃぉか」
五十嵐がピンク色の小瓶を小さなポーチから取り出して。
光にかざされたそれがキラキラと輝くと、虎がほぅっとため息をつく。
ふと思い出したのは足立のピンクのマイバッグ。
「…………」
うん。なんでそんなものを選ぶのかは正直さっぱりわからない。
でも、ソレのかわいさはわからなくても、それを持った女のかわいらしさならわかるんだよなぁ。
なぜだ?