真夜中のサイコパス
「あっ、そのこと。

まぁ、確かに悩んではいるけど……」


「そんな誤魔化さなくてもいいじゃん。

私たち、友達なんだからさ」


「そうだね。

友達だよね」


私はそう言って優子に笑顔を見せた。


私はこんなに大切な友達を悩ませたり、悲しませたりしたくない。


友達って、きっと私の大切な一部だ。


だから私は優子を絶対に裏切らない。


「なんかさ、惚れ薬みたいなのがあるといいよね。

そしたらさ、私が咲良のためにその惚れ薬を拓実君にかけてきてあげるのに」


「ありがとう、優エモン」


「なにそれ?

私は未来の猫型ロボット?」


「ちょっと体型が似てるかなぁって」


「ひどいよ、咲良。

これでも私、ちゃんとダイエットしてるんだからね」


優子がそう言って笑うから、私も優子につられて笑っていた。


私は大好きな優子と友達でいるためにも、あの浜中美澄を私の中から追い出さなくてはならない。


私の未来を守れるのは私だけだ。


浜中美澄に私の未来をめちゃくちゃにされるのは絶対に嫌だし、それだけは避けなくちゃ。
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