真夜中のサイコパス
（どうして私は浜中美澄を呼び出してしまったのだろう……）


私の心を後悔の念が支配していた。


（こんなことになるってわかっていたら、私はあの日、里山高校の都市伝説を試したりはしなかったのに……。

あの日の私は間違っていたんだ。

ズルしようとした私が間違っていたんだ……）


私は頭の中で響いている浜中美澄の声が聞こえないフリをして、足早に木村菜々子の後ろを通り抜けようとしていた。


でもそのとき、予期せぬことが起こってしまった。


私の足が私の気持ちを無視して、木村菜々子の後ろへと向かい出し、私は木村菜々子の背後に迫っていたのだ。


私は急に自分の体が浜中美澄に支配され、自由を奪われてしまったことに戸惑っていた。


そして私が木村菜々子のすぐ後ろまで迫ったとき、私の心は悲鳴を上げていた。


私は浜中美澄から体の自由を奪い取りたかったが、私にはできなかった。


私は浜中美澄に体を支配されたまま、木村菜々子の背中を両手で勢いよく突き飛ばしていた。
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