真夜中のサイコパス
夕方、日が暮れかかった頃、私と拓実は誰もいない公園にいた。


二人の会話は弾み、自然と二人の距離が縮まっていた。


そして拓実が急に真顔になり、私の肩に優しく手を回した。


キスされるのかなと、私が思ったとき、浜中美澄は体を拓実に預けて目を閉じた。


浜中美澄の付属品になり下がった私は、その状況に感情が動かなかった。


ああ、偽物の私は夢を叶えるのだなと、ぼんやり思いながら。


でもそのとき、私の背中に突然の激痛が走った。


その激痛は尋常じゃなくて、今までに経験したことのない痛みだった。


そして私は息苦しさを感じて、ゆっくりと地面に倒れ込んだ。


それは本当に一瞬の出来事だった。


「咲良!」


拓実が私を呼ぶ声が聞こえた。


私は倒れながら、うっすらと目を開き、拓実の姿を探していた。
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